母鳥を呼ぶ声に異常を感じて庭に出てみると、まだ翼も生えそろっていない雛が必死に母を求めていました。
庭の生垣にちょっと時期はずれの家族の巣があるのは知っていました。そういえば、一羽は巣立ちで近くをうろうろしてたよね、ホラ、あのばさばさの翼のお母さん。
小柄で、栄養不足のせいか弱々しく、羽にツヤもなく、それでも必死になって子育てをしていたブラックバードでした。これまでの最高気温を更新している勢いの、ほとんど雨の降らない異常気象の恩恵を被っている(笑)英国の「夏」に浮かれているのは人間だけで、普段は湿っている為に、ふんだんに見つかるミミズなどの餌不足で大変なのは鳥達だったようです。
道路に出てしまった雛を捕獲して、生垣に戻して様子を見ましたが、母鳥が来る様子は全くありません。声が小さくなってくる雛を見かねて、あちこち庭を掘り返してミミズを与えて見ると、はじめはゆっくりとでしたが、慣れてくると沢山食べるようになりました。
人間の子などには湧きませんが、母性本能ってヤツですね(笑)。
生餌が触れないから、ルアーやフライフィッシングしか出来なかったクセに、この切羽詰った状況では自ら掘り出したミミズを、しかも千切って与えてたんです。
明日の分用にと、庭にたっぷり水を撒いて、日没までミミズを与え、おなか一杯になった雛を確認して10時、就寝。
翌朝6時、さぞおなかをすかせているだろうと、いそいそと階段を下りていきましたが、雛は既に息絶えてしまっていました。野生の鳥です。人が助けられるなどと思い上がった結果でしょうか。
今日一日は喪に服します。
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